等価節点荷重は杭単体に作用する荷重に対しての変位量に対してかかっていると見られる荷重です。
例えば図−1のような杭があったとします。
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図−1 |
この場合、杭は下の図−2のように変位します。
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図−2 |
実際、このように変位しているのですが杭頭部には何の力も加わってはいません。
そこで図−3のように、この杭が元の位置から今の位置まで変位したときに杭頭部にかかっていると仮定した力、これが等価節点力になります。
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図−3 |
これはあくまで杭頭部に作用していると仮定している力であって実際にかかっている力ではありません。
その後、この等価節点荷重を用いて各部材の変位が求まります。
この変位を基に部材の断面力を求めていくのですが、変位を求めていくのに図−1→図−3のように実際の状態から見かけの状態に仮定して計算を進めてきました。
そのため部材の断面力を求めるには図−3→図−1という風に見かけの状態から実際の状態に戻して計算をおこなわなければなりません。
杭頭部にかかる断面力Fは杭頭部の変位量をδとし杭頭部のばね定数をKとするとフックの法則により
F=Kδ となります。
しかし、見かけの荷重である等価節点荷重wを杭頭部に考慮しているのでこれを消去する必要があります。
よって
F=Kδ−w
これが杭頭部に作用する正しい断面力になります。
では杭の任意の点での断面力を求める場合、図−4のように
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図−4 |
杭頭部からx(m)離れた点Pでの軸力Fpを求める場合、杭頭部の軸力をF、杭に作用する鉛直方向の等分布荷重をtとすると
Fp=F + t・x
になります。
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