よくあるご質問(FAQ)
棚式係船岸5
Q. 計算内容
Q. 参考文献
Q. 設定
Q. 機能


Q&A. 計算内容
  1. 道路橋示方書による地盤反力バネ係数はどのように算定されていますか
  2. 検討対象の土層がある杭に対して、1/β区間でのβの計算を行い
    その値を基に計算載荷幅BHを算定、この値を基に計算を行います。
    鋼管杭の径をDとした場合、βは次式で算定されます。



    1/β区間が多層地盤の場合、
    鋼管杭で使用するβは収束計算によって算定を行います。
    00383
  3. 本システムでは、海底面から引いた主働崩壊面より上の杭の部分を突出と考えて計算していますが、その根拠を教えて下さい
  4. 平成30年版 港湾の施設の技術上の基準・同解説(中巻)P1145 (3)棚杭の性能照査 Cに記述があり、その考え方に準拠しております。
    00104
  5. 地盤反力係数を求める際に、計算方法として利用する”N値→Kh”を選択した時のqu=N/X(N/mm2)という式はどのような文献を使用されたのでしょうか
  6. 一般社団法人 鋼管杭・鋼矢板技術協会「鋼矢板 設計から施工まで」2014年改訂新版
    P102に記載されています。
    00625
  7. 「押込み有効厚」「引抜き有効厚」「押込み鉄筋比」「引抜き鉄筋比」はどのような値を入力すればよいのですか
  8. 「押込み有効厚」「引抜き有効厚」「押込み鉄筋比」「引抜き鉄筋比」は杭とフーチングの結合計算[限界状態設計法]の押込み/引抜きせん断の検討で使用します。

    せん断力に相当する杭軸方向力が押込み力の場合、押し抜きせん断として照査を行います。
    この照査では「押込み有効厚」と「押込み鉄筋比」を使用します。
    「押込み有効厚」は上部工天端側〜杭頭位置までの高さを設定します。
    「押込み鉄筋比」は上部工天端側の法線平行方向の鉄筋比と法線直角方向の鉄筋比の平均値を設定します。



    せん断力に相当する杭軸方向力が引抜き力の場合、引き抜きせん断として照査を行います。
    この照査では「引抜き有効厚」と「引抜き鉄筋比」を使用します。
    「引抜き有効厚」は上部工下端側〜アンカー下端位置までの高さを設定します。
    「引抜き鉄筋比」は上部工下端側の法線平行方向の鉄筋比と法線直角方向の鉄筋比の平均値を設定します。


    00037
  9. 水平方向の押し抜きせん断の検討で用いる「鉄筋比」「有効高さ」「せん断抵抗面積」はどのような値を設定すればよいのでしょうか
  10. 水平方向の押し抜きせん断の検討について
    せん断抵抗面積=照査断面の周長up×有効厚hで表わされます。

    杭基礎設計便覧 令和2年9月 P322〜323より、

    L:杭の埋め込み長
    h:水平方向の有効厚さ(杭端部〜上部工端部までの長さ)
    D:杭径

    とした場合、照査断面の周長upと有効厚hは次のように表わす事ができると考えます。




    「有効高さ」は、上部工端部〜杭端部までの長さを設定します。
    「鉄筋比」は、上部工端部での鉄筋の鉄筋比の平均値を設定します。


    00022
Q&A. 参考文献
  1. 変位法のK1,K2,K3,K4はどこに記載されていますか
  2. 杭基礎設計便覧(平成4年)のP188〜P210に変位法、変形法(剛性マトリクス)、伝達マトリクス法が記載されています。
    ここで、伝達マトリクス法のK1,K2,K3,K4はP205に記載されています。

    ※弊社杭式構造物の変位法は上記の伝達マトリクス法、フレーム計算は変形法(剛性マトリクス)となります。

    杭基礎設計便覧(平成H18年)には伝達マトリクス法のK1,K2,K3,K4の記載はありませんが、
    剛性マトリクスの項のP361に「また伝達マトリクス法により連立方程式の次数を少なくすることもできる。」と伝達マトリクス法が記載されています。
    00623
  3. 地盤反力係数の計算方法で道路橋示方書に準拠した場合、換算載荷幅B'の算定方法を教えて下さい
  4. 杭基礎構造物での換算載荷幅B'は次式で計算されます。


    ここで使用される特性値βについて

    道路橋示方書・同解説 W下部構造編(平成29年11月)
    P190
    『ここで、B'を算定する際のkHは地震の影響を含まない場合の値とし、設計上の地盤面から1/βまでの深さの平均的な値としてよい。また、地盤を多層として評価し、各層の水平方向地盤反力係数を算出する場合も、各層の換算載荷幅は上記により求めたB'を用いるものとする』

    この一文より
    ・B'を算定する際のKHに用いる地盤反力係数の換算係数αは地震の影響を含まない場合の値を用いる
    ・B'を算定する際のβは1/βまでの深さの平均的な値を用いる

    として換算載荷幅を計算しています。
    00618
Q&A. 設定
  1. 基準書にある重力式としての検討は行っていますか
  2. 本システムでは、重力式としての検討は行っておりません。
    00803
Q&A. 機能
  1. フリーアースサポート法の場合に、前面矢板のモーメントを計算する範囲に仮想海底面が選択できますが、それの根拠やどのようなケースにおいて使用するかを教えてください。
  2. フリーアースサポート法では、前面矢板の曲げモーメントを仮想ばり法により計算します。その際に仮想海底面を選択することができます。こちらは漁港基準での適用となります。下側支点部が粘性土地盤の場合、仮想海底面を考慮することができます。詳細は、漁港・漁場の施設の設計参考図書2015年版[上]P. 519〜の参照をお願いいたします。
    01694